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★スウェーデンからの便りは終わりです。次は北京から!★


by kanainsweden
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ニース旅行*マティス美術館

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 幸い、夫の症状はひどくならずにすんだのですが、風邪気味なのは確か。のんびりと朝を迎えます。朝食を食べに外へ出ると、青い空と青い海。しばらくスウェーデンの灰色一色の中にいたので、ブルーが目に沁みる!!数分外にいるだけで、夫も私も嬉し涙が、、、 ではなくて、まぶしくて涙が出てくるのですよ~ 

 ホテル前の道路サインを見ると、コートダジュールに来た!と実感できるし、モナコはこちらなんて書いてあると、わぁ~なんだか華やかなところに来たんだわ、と嬉しくなってしまう。実は私はミーハーなので、誰も訪れたことのない秘境の地より、こういう分かりやすいところが好きだったりします。

 朝食の後は通りを渡って、Promenade des Anglais (プロムナード・デザングレ)へ。
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一日目、最初の画像もこの"天使の湾”と呼ばれるニース海岸線の散歩道です。広々としてところどころにベンチやイスがあります。そのベンチに座って朝日を拝みましたよ。娘まで、太陽に顔を向けて目を閉じることを覚えました。(笑)

 今回の旅行の目的は:
① 日光浴
② 美味しい物を食べること
③ マティス美術館
④ ヴァンスの礼拝堂でマティスの絵を見る
⑥ シャガール美術館
⑤ カンヌに足を伸ばす

でした。夫の体調が最初の二日は優れなかったこと、ベビーカーを持参しなかったため、行動範囲がかなり制限されたこと、思っていたより寒くて外に出たくない日があったこと、などから最後の二つはあきらめました。ヴァンスは後からも書きますが、行っておけば良かったなぁと後悔しています。シャガール美術館は、ちょうど改装工事のため閉館中。ショック!

 カンヌは、、、行って何がしたかったかと言うと、映画祭が行われる国際会議場の階段で手を振ってみたかっただけ(アホ!)なので、ニースでのんびりできたのは結果的に良かったと思っています。

 さて、二日目のこの日、夫も少しなら出かけられるから美術館だけ行こうよ、と行ってくれたので、市内を走るバスを探して出発。ホテルで問い合わせると、15番のバスがマセナ広場(Place Masse'na)から出ているとのこと。ところがフロントで印をつけてくれたAve Felix Faure沿いを歩けど歩けど、15番はありません。気がついたら、長距離バス停留所Gare Routiere まで歩いていて、引き戻し、夫が再度停留所の地図を確認して、ようやく15番バスを通り一本中に入った、ギャラリーラファイエットそばに見つけました。
 
 



 マティス美術館は、シミエの丘(Chimiez)をあがっていった住宅地に建っています。道路の両脇に並ぶ建物は、まさに豪邸と呼ばれるようなものばかり。

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 バスの窓からの写真なのですが、もともとは貴族の別荘という所も多いらしく、今はホテルやマンションとして使われているそうです。

 マティス美術館に着きました。ローマ時代の遺跡を抜けると、オリーブの木が立ち並んでいます。
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 入り口。
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思わず、ここは裏口かしらと思うくらいの地味なエントランスですね~ でも建物は17世紀の美しい邸宅です。

 絵画にはあまり詳しくない私です。しかも好みが偏っていて、自分が好きだと思えない絵を見に行こうともしない不勉強者です。でもたまたまマティスとシャガールは学生時代から大好きでした。そして二人がニースで生涯を閉じたと言うのは、決して偶然ではないはず。私はここの光が好きなんだ、と今回確信しました。老後は南に決定でーす(笑)

 18歳のとき、初めて親元を離れて大学の寮に入りました。初めて自分で選んで買ったのがマティスのgoldfishでした。金魚など好きでもない私がどうしてこの絵を買ったのか不思議なくらいですが、ぱっと見て気分が明るくなった・・・それだけなんです。

 今回は、そのマティスが人生最後の数年をかけて作り上げた南仏ヴァンスに建つロザリオ礼拝堂の下絵とステンドガラスの模型が見られるというのが最大の魅力でした。旅行の下調べをしていた時に、見つけた聖母の絵

 絵を見てぐっと心を動かされたのは、もしかしたらgoldfish以来かもしれません。
フランス観光局のサイトにロザリオ礼拝堂の写真があります。こちらが完成品。(リンクばかりでごめんなさい。美術館は撮影禁止でしたので)

 キリスト教徒ではない私にとって写実的な聖母の絵や宗教画は、美しくはあっても心に響くものではなかったのですが、マティスのこの下絵を見た瞬間、母が子を守るその姿だけが目に焼きついて、それは信仰に関係なく母としてあるべき像を見た気がしました。これを見られただけでも大満足です。

 が、感動している母の心、子知らずで・・・ 外で遊びたいと娘はせかします。マティスとは別に、ここはローマ時代の遺跡も残っているのですね。なんと2ー3世紀の物というから驚きです。
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 その後、バスで戻りましたが、夫はやはり体調が優れないのでホテルで休みたいとのこと。バスの停留所はギャラリーラファイエット、デパートです。ショッピングせずには帰れないでしょう~ と言うわけで私と娘はランチ&お買い物。

 ここにエディアールが入っていたので、まずはランチ。デパートの中とはいえ、シックな雰囲気のお店でした。チキンサラダを頂いた後は、入り口そばのショーケースで娘が決めていたケーキと紅茶を。ここのケーキは美味しくて、二日通ってしまいました(笑) エディアールって羽田空港にずいぶんと前から入っていて、イマイチ高級感がなかったのですが、(失礼!)サラダはともかくケーキとお茶にはお勧めできます。

[ここでお断り・・・ 私は実はレストランで写真を撮るのが苦手です。夫も、家族の記念写真ならいいけど、お料理の写真はちょっと、と言います。わいわい女友達と一緒だと、なんとなく便乗して食事風景を撮れるのですけどね~ だから私のブログは、自分で作った食べ物の写真はあっても、外食の写真がほとんどないのはそのためなんです。]

 デパートに続き、お買い物通りをゆっくりと歩いて帰り、夕方また海岸沿いをお散歩。お買い物通りに戻って、客引きのおじさんがユーモラスだからという理由だけで入ったピザ屋がちょっとがっかりのお味。それでも夫は風邪から回復すると必ず食べたがるステーキを食べて、美味しい南仏料理は明日へと期待することに。
by kanainsweden | 2006-01-10 09:00 | 南仏ニース2005冬